考察編
恐らくですが、インストーラが「tar.xz」という圧縮法に対応していないのではないでしょうか?
なお、xzという圧縮形式は見慣れないもので、WinRarでも対応していません。私はLinuxにファイルをコピーして「$ xz -dv foo.tar.xz」として単なるtarファイルにし、それをWindowsにコピーし解凍、「texmf.cnf」を抽出しました。
もしもインストーラがtar.xz形式に対応していないのであれば、正常に展開・配置されてないファイルは他にも存在していそうです。ただ、私が使っている範囲では今のところ問題が起こってないので、そのままにしています。今後また問題が発生するようであれば、「tar.xz」ファイルをすべて展開し、適切なフォルダにコピーする必要があると思います。
問題発生編
次に、簡単なtexファイルを作成し、dviが生成できるかを確認します。
\documentclass{jarticle} \begin{document} ただいまテスト中。 \TeX \end{document}
しかしdviファイルが生成されないではありませんか。そこで、コマンドプロンプトから叩いてみます。
>> platex test.txt
すると「platex.fmt」が見つからないというメッセージが表示されます。
ネットで検索すると「texmf.cnf」が不足しているときにこうなるようです。
確かに以下のような出力があり、texmf.cnfが不足していることがわかりました。(改行や行の入れ替えを筆者がしています)
warning: kpathsea: configuration file texmf.cnf not found in these directories: C:; C:/w32tex; C:/w32tex/bin; C:/w32tex/bin/share/texmf-local/web2c; C:/w32tex/share/texmf-local/web2c; C:/w32tex/share/texmf/web2c; C:/w32tex/bin/texmf-local/web2c; C:/w32tex/texmf-local/web2c; C:/w32tex/bin/share/texmf/web2c; C:/w32tex/bin/texmf/web2c; C:/w32tex/texmf/web2c; C:/texmf/web2c C:/texmf-local/web2c; C:/share/texmf-local/web2c; C:/share/texmf/web2c;
私の環境ではweb2cは「C:/w32tex/share/texmf/web2c」という場所になりますが、
エクスプローラでファイルを表示しても確かに「texmf.cnf」がありません。
恐らく、TeXのインストール時の問題だと考えられます。しかしインストール時のログ「abtexinst_log.txt」にはインストールが正常に完了したとしか書かれていません。いったい何が悪いのでしょうか?
導入
Windows Vista に TeX環境を構築しました。その時にハマった点を書きたいと思います。
TeXのインストールには、ここ(http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?TeX%20installers%20for%20Windows#w0d7240a)で紹介されている abtexinst.exe (http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~abenori/mycreate/abtexinst.html)を利用しました。
インストール作業自体は非常に簡単化されているので、すぐに終了しました。
最近の若者は元気がないというが、そもそも若者などいない
新聞などで「最近の若者は元気がなくてけしからん」「若者がブームを起こさなくなった」などと言われています。
それに対する反論として、よくこんなことが言われます*1。
- そのフレーズ、ピラミッド建設の時代から言われてるよな
- そもそも若者の給料が少ないから、モノを買えないし
- そもそも若者なんて今はいないし
今回はこの3つ目の反論「そもそも若者などいない」を日本の人口データを用いて(大雑把に)検証してみましょう。
その1:
「総務省 統計局・政策統括官(統計基準担当)・統計研修所」のデータを利用します。この統計表の「2-1 人口の推移と将来人口」を使います。年次は「平成」など元号で表記されているので、これを西暦に直し*2、グラフ化します。昭和15年と昭和20年のデータには注が付記されていますが*3、今回は大雑把に傾向を掴みたいので無視します。
データは、0〜14歳(年少人口)、15〜64歳(生産年齢人口)、65歳以上(老年人口)の3つに区分されています。
グラフは次の通りです。統計データの全データ(1920〜2105年予想)のプロットと、2010年周辺の拡大プロットの2種類を用意しました。
大体2000年〜2010年ごろに人口のピークを迎えており、現在はすでに人口の減少時代へ突入していることが分かります。
10年前の2000年を基準にして比較してみましょう。総人口は2010年は0.2%ほどのプラスですが、すでにピーク(2004年)は過ぎ減少がはじまっています。10年後(2020年)には3.3%、20年後(2030年)には9.2%も減っています。生産年齢(15〜64歳)人口では、1995年をピークに減少を続けており、2000年を基準にすると、現在(2010年)は5.7%減、10年後は14.6%減、20年後は21.8%減です。老齢人口(65歳〜)は、現在は33.7%増、5年後に53.5%増、10年後に63.1%増、20年後に66.6%増と急激に増えています。
これでも10年前(2000年)、20年年前(1990年)から比べると「若者が減った」といえなくもないのですが、15〜64歳を若者というのは抵抗があるので、もう少し詳細に調べてみましょう。
その2:
15〜64歳(生産年齢人口)を若者と呼ぶのは辛いので、若者というのを15〜19歳、20代と考えることにしましょう。
年齢別の人口推移のデータを「社会保障 人口問題研究所」というところが公開しているらしいとの情報を得ましたが、ホームページになぜかアクセスできませんでした。仕方がないので年齢別人口予測のデータ入手は諦めて、現在2010年までの年齢別人口データを他所から取ってきます。
これまた統計局のページに年齢別の人口データが公開されていました。各年10月1日のデータが公開されているので、自分でデータをまとめて、推移を見ます。これより年齢別の1995年〜2009年の人口データが得られました。
最後に
と、ここまでデータ処理を書きましたが、これは全部、日経ビジネスオンラインの記事「消える若者市場 消費に背を向ける若者を追うな、中高年に“若さ”を売れ」に書いてあることです。記事に掲載されているグラフが恣意的に作られていないかを調べたかったので、今回、記事のデータ元から自分でもグラフを作成してみました。(その結果グラフは正しく作られていたことが分かりました)。
元記事の続きには、若者が少なくなった分、ターゲット層を広げて「若者感」を煽ればいいよ!って感じのことが書いてました。
*1:http://b.hatena.ne.jp/entry/business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20101101/216899/
*2:元号と西暦は次の公式で計算できます。明治:西暦=和暦+1867、大正:西暦=和暦+1911、昭和:西暦=和暦+1925、平成:西暦=和暦+1988。
*3:注の内容は、(a)昭和15年の総人口は国勢調査による人口から海外にいる軍人・軍属の推計数を差し引いた補正人口、(b)昭和15年の年齢別人口は外国人を除いたもの、(c)昭和20年の総人口は11月1日の人口調査による人口に軍人・軍属・外国人の推計人口を加えた補正人口、です。
学生ならVS2008 Proが無料で使えるのだが
マイクロソフトのDreamSparkというキャンペーンのおかげで、Visual Studio 2008 Professionalを含む、いくつかのソフトウェアを無償で使用することができます。
詳しくはぐぐってください。国際学生証のサイトのほか、LinNoなどの大学生向けSNSがこのキャンペーンに加わってます。国際学生証の発行には1,500円程度のお金がかかるので、大学生向けSNSのどれかに入会登録するのが楽じゃないかと思います。入会後にメール設定をすれば、不要なメールが届くということもないようです。
登録作業を終えると、VS2008が落とせます。ダウンロードページでライセンスキーを入手できます。(ただ、僕の場合Express Editionをすでに使っていたせいなのか、インストール中にライセンスキーの入力は不用でした)
DreamSparkのダウンロードのサイトに置いてあるのは無印VS2008なのが厄介です。SP1の上書きインストールは可能ですが、作業時間がもったいないので、別ページからSP1を落としてインストールするのがよいと思います。
あとインストール時に不要なものを入れてしまったせいでハードディスクがかなり圧迫されてしまいました。あとから消すのはすごく面倒でした。